エアチャイナビジネスクラス搭乗記(成田→上海:A330-200)(ANAダイヤ修行:メルボルン旅行記3)

今回は、メルボルン修行(旅行?)記の第3回。成田空港~上海の浦東空港までエアチャイナのビジネスクラス(A330-200)に搭乗したときの様子をお伝えします。

機内の様子、座席、食事、サービスがどのようになっているのかを紹介しますので、SFC修行やANAダイヤ修行で搭乗予定の方はぜひご覧ください。

目次

前回までの記事

メルボルン修行の概要

エアチャイナのビジネスクラスでメルボルンに行きました(ANAダイヤ修行:メルボルン旅行記0)

2017年7月25日

第1回

羽田空港~成田空港でリムジンバスに乗車しました!高松~成田までの移動とカードラウンジ利用記(ANAダイヤ修行:メルボルン旅行記1)

2017年7月26日

前回

エアチャイナは遅延と上海空港での乗り継ぎに注意!(ANAダイヤ修行:メルボルン旅行記2)

2017年7月27日

今回のフライト計画

※表が途中で切れている場合は、横にスクロールしてご覧ください。

空港 空港 便名 クラス 運賃 PP P単価
7:35 高松 8:55 羽田 NH532 普通席 9,890 531 18.63
14:55 成田 17:10 上海 CA930 ビジネス 141,630 1,788 7.89
19:15 上海 8:05 メルボルン CA177 ビジネス 6,648
20:40 メルボルン 5:50 北京 CA166 ビジネス 7,491
9:25 北京 13:55 成田 CA925 ビジネス 2,041
12:05 羽田 13:20 高松 NH535 普通席 9,890 531 18.63
TOTAL 161,410 19,030 8.48

この記事では、成田→上海便の様子を説明します。

搭乗までの様子

40分の遅延

前回の記事で、成田空港でのチェックイン時に

「お客さまがご搭乗の便は、まだ現地を出発できておりませんので、1時間以上の遅延が見込まれます」

と死刑宣告を受け、バタバタした様子を紹介しました。もうメルボルン行きには乗り継ぎできないと高をくくっていましたが、結局40分遅れとのアナウンスがありました。40分の遅延でも十分ですが、上海空港でうまくいけばメルボルン行きに搭乗できる可能性が生まれました。

やっぱりエアチャイナ、遅延に注意です。乗り継ぎ時間をしっかりと確保しましょう。

搭乗口付近の様子

搭乗口付近は非常に混み合っていました。座る場所がなく、地べたに座っている人もたくさんいます。国内線の遅延では地べたに座り込んでいる人をこんなにもたくさん見たことはないので、この時点で既に海外に来た気分です(笑)

今回の搭乗便はこちらです。機材はA330-200というワイドボディ機で、私は初めて搭乗します。

ビジネスクラス優先搭乗開始

搭乗開始予定時刻数分前からビジネスクラスの優先搭乗が始まりました(ファーストクラスは設置されていません)。

ビジネスクラスに搭乗する人は少なく、ビジネスクラスの列には数人程度しかいませんでした。一方で、エコノミークラスは搭乗開始予定時刻15分前から長蛇の列ができていました。

(私が見落としているだけかもしれませんが、スターアライアンスゴールドメンバー用の優先搭乗レーンは見当たりませんでした。エコノミーに搭乗するスターアライアンスゴールドメンバーは長蛇の列に並ぶ必要があるんでしょうかね…^_^;)

ビジネスクラス座席の様子

おまたせしました。機内の様子を紹介していきましょう。

搭乗機材はA330-200

今回搭乗した機材はA330-200です。東京~上海、東京~北京間を飛ぶ機材は当時

  • A321(ナローボディ機、座席はフルフラットではない)
  • A330(ワイドボディ機、座席はフルフラット)

の2種類ありました。今回は運良くA330のフルフラットシート搭載機材に搭乗できました(といっても、上海までフライト時間は3時間程度なので、フルフラットではなくても問題はありませんが…)。

ビジネスクラスの座席外観

では、座席の様子です。

まず、搭乗してパシャリ。

窓のシェードが下がっていたり上がっていたりとバラバラな点を見る限り、機内の掃除・メンテナンスが間に合っていない感じが伝わってきますね(笑)座席の周囲には細かいゴミが落ちていました。

ただ、シートの座面には目立った汚れはありませんでした。

座席には予め赤い毛布が置かれていました。

座って周囲を見たときの景色

座って周りを見回してみます。

高級感はありませんが、ゆったりとしており快適です。

座席の足元、オットマン

座ると足元はこんな感じです。

オットマンにはスリッパが置かれていました。このスリッパ、底が分厚いので「ケチケチ感」がありません。グッドですね。

ただ。オットマン自体はかなりくたびれていました…(写真からもシワシワなのがおわかりいただけると思います)。オットマンの下は荷物入れになっていますが、細かいゴミがたくさん入っていたので、荷物を入れる気にはならず、靴を入れることにしました。

シートピッチはむちゃくちゃ広い!

身長約170cm(座高高め、足は短め)の私が座席に座って足を伸ばすと、こんな感じになります。

オットマンにギリギリ届くか届かないかぐらいのシートピッチです。

ハンパなく広いシートピッチは、こちらの画像からもおわかりいただけると思います。

1列あたり窓3.5個を占有するシートピッチです。いままでこんなに広いシートピッチの機材には乗ったことがありません(笑)

座席設備

リクライニングボタン

座席は電動リクライニングです。手元のボタンで操作します。

ボタンは

  • リクライニングボタン(押し続けている間だけ倒れる)
  • アップライトボタン(押し続けている間だけ起き上がる)
  • レッグレスト調整ボタン2つ(押し続けているとレッグレストが上下する)
  • M+ボタン(現在のシートポジションを記憶する)
  • MRボタン(記憶したシートポジションを呼び戻す)

の6つです。

ANAのビジネスクレードルは2連続でポチポチっと押すと、ボタンを押し続けなくても最大限倒れたり起き上がったりしましたが、エアチャイナの座席はそうはいかず、あくまでも押し続けている間だけ座席が動く仕様でした。

電動リクライニングですが、座席が動くときに結構メカメカしい「ウィーーン(♪?)」という音が聞こえてきました。「おっ、座席、頑張ってるねぇ」と思ってしまうぐらいに(笑)

座席をリクライニングすると、フルフラットになります。

足元はこのようになっています。ちょうど元からセットされているオットマンと接続されてベッド型になるという仕組みです。

中央肘掛け・肘掛けの下

座席中央の肘掛けの下には電源(ユニバーサルタイプのコンセント)・USBポート・機内エンターテイメント用のリモコンのほか、ボトルホルダーや小物が入るスペースが用意されていました。

ちなみにこの肘掛け、上下可動式になっています。

フルフラットベッドの状態で肘掛けを上に上げると、隣からの視線をシャットアウトできるディバイダーの役割を果たせるようになっているようです。よく考えられているなぁと感心しました。

テーブル

テーブルは中央肘掛けに収納されています。

引き出してテーブルをセッティングした様子がこちらです(テーブル展開後、何も載っていない写真があまりなかったので、別便で撮影した画像を貼り付けています)。

ちなみにこのテーブル、回転させることができます。

あまり行儀がいいものではありませんが、食事中に立ち上がりたい場合などには使えそうな機能ですね。

ヘッドホン

続いてヘッドホンです。

袋に入れて封とじされていたので、前便のお客さんが使ったヘッドホンをそのまま出しているということはなさそうです。

ゴツいですが、ノイズキャンセリングではありませんでした。キズがあったので、新品ではありません。

なお、端子は2本タイプ(1本が細いもの)でした。挿入口も当然2つ穴でしたが、自分で持参した1つ穴用のイヤホンでも両耳から音声が聞こえました。ノイズキャンセリングタイプのヘッドホン・イヤホンを持ち歩いている人にはありがたいですね。

IFE(機内エンターテイメント)用リモコン

リモコンは肘掛けの下に収納されていました。初めて見るタイプのリモコンでした。すごく安っぽいですね(笑)

なお、帰りの機材は違うタイプのリモコンだったので、リモコンにもさまざまなタイプがあるようです。

座席モニター(機内エンターテイメントプログラムはイマイチ)

座席のモニターは前の座席の背面にくっついています。

一応タッチパネルですが、シートピッチが広すぎるので手が届きません(笑)すべて手元のリモコンで操作しました。

機内エンターテイメントプログラムには、邦画も数点収録されていましたが、これといって興味がそそられるものはありませんでした。退屈しのぎの道具は自分で持参する必要がありそうです

トイレ

画像はありませんが、トイレは清潔に保たれていました。

洗面台にはちょっとした花飾りがあり、消臭スプレー、化粧水、乳液も置かれていました。

機内サービスの流れ~離陸前~

おしぼり・ウェルカムドリンクの提供

座席について1分もたたないうちにキャビンアテンダントが温かいおしぼりを持ってきました。

直後に別のキャビンアテンダントがウェルカムドリンクを持ってきました。シャンパン(スパークリングワイン?)とオレンジジュースの2択でした。お酒が飲めないのでオレンジジュースを選択しました。

食事内容の確認

ウェルカムドリンクの提供があった5分ほどあとに、食事の希望調査がありました。

驚いたことに、食事・ドリンクともメニュー表はなく、口頭で聞かれて口頭で答えるというアバウトさでした。(一方、この便以外のフライトにはメニュー表があったので、東京~上海便だけこのようなスタイルなのかもしれません。あくまでも憶測ですが…。)

食事は

  • Western
  • Chinese

の2択でしたが、せっかくの中華系航空会社なので「Chinese Lunch」を注文しました。

ドリンクはTeaが欲しいとお願いしたところ、

  • ウーロン茶
  • 緑茶
  • プーアール茶
  • ジャスミン茶

から選ぶよう言われたので、プーアール茶を選択しました。お茶だけでもこれだけ種類があるのにもかかわらず、ドリンクメニューなしで注文を受けるという非効率的なシステムを採用しているのが不思議でなりませんでしたが、そこは突っ込まないことにします(ちなみにこの便以外のフライトではちゃんとドリンクメニュー表が用意されていました)。

新聞・雑誌の配布

新聞・雑誌の配布がありましたが、ANAラウンジで新聞を読んできていたのでお断りしました。

中国の入国カード配布

離陸前に中国の入国カードが配られました。

上海乗り継ぎの場合は入国してから乗り継ぎ便の搭乗券を発券してもらう必要があるため、しぶしぶ記入しました。

機内サービスの流れ~離陸後~

ベルト着用サインが消えない…

エアチャイナのフライトですが、すべての便で

ベルト着用サインが消灯するのは「着陸後、搭乗客の降機が始まるタイミングのみ」で、それ以外はずっと点灯したまま

でした。

スマホの利用は機内モードを含めて禁止

一昔前の日本の航空機と同じですが、スマホは機内モードを含めて使用禁止とされていました。スマホでパシャパシャ写真を撮影していた前の席の人はキャビンアテンダントに指摘されていました。

※ブックマークでコメントをいただき、記述を修正しました。電波を発する携帯型電子機器は機内モードを含めて使用禁止で、PCは離着陸時使用禁止という運用でした。タブレットはOKのようです。線引きの基準がさっぱり分かりませんが、スマホはかなりマメにチェックしているようでした。
なお、リサーチ不足でApple Watchの扱いは分かりません…。

食事

離陸して安定飛行に入ると、食事の提供が始まりました。出発しておよそ30分後です。

まずはテーブルがセッティングされます。

おしぼり・お茶・ナッツ

テーブルセッティング後、まずはおしぼり・お茶・ナッツが提供されました。お茶は離陸前に注文していたプーアール茶です。このあと、量が少なくなるたびに「Another tea?」と声をかけてもらえました。

おしぼりのタグにはエアチャイナの文字が記されていました。

ナッツは砂糖味でした。

サラダ・パン

続いて、サラダとパンが配られました。

 

サラダはこんな感じでした。この魚は……何でしょう……?(笑)

胡麻ドレッシングをかけていただきました。普通のサラダの味です。

パンは温めて持ってきてくれました。

奥に見えているバターをつけて食べました。温かくて美味しかったです。

メインディッシュ

メインディッシュという言い方が適当なのかは分かりませんが、海鮮の麺が出てきました。

写真を撮っていると、新しいパンも持ってきてくれました。

麺はこんな感じです。

左半分に麺料理、右半分にサーモンのあんかけがありました。味は悪くありませんが、「美味しい!」というほどではありませんでした。機内食なので致し方ありませんが、麺はのびていたかな…。

デザート

デザートはフルーツの盛り合わせでした。お茶は相変わらずプーアール茶を飲んでいます。

これは特に変わった味はしませんでした。

デザートを食べ終わると、テーブルクロスはさげられますが、お茶のカップは置かれたまま。その後も残りが少なくなると何度でも「Another tea?」攻撃です(笑)

でもこのお茶、結構美味しいんです。みごとにプーアール茶にハマってしまい、これ以降のフライトでもしょっちゅう頼んでいました。

プーアール茶の効果なのか分かりませんが、機内食をバクバク食べていた割には胃もたれせず、しかも便通が良かった気がします。食べた以上に出て行ってるんじゃないかというほど(笑)

機内サービスの流れ~着陸前~

到着約40分前

どうも気が早いような気がしますが、座席を元の位置に戻し、着席するようアナウンスがありました。

10分後に外を見ると陸地が見えました。

これは単なる水蒸気なのか、大気汚染なのか…。

その後順調に高度を下げ、陸地がクリアに見えてきました。

そのまま上海の浦東空港に着陸です。着陸前に機体の影が見えました。

空港内は工事中でした。現時点でも十分広い空港に見えますが、ターミナルを拡張しているのでしょうか。

さて、ただでさえ40分遅れているのに、到着後に途中で他の飛行機の通過待ち?をしていたのか、数分間停止するなど、なかなか駐機場まで辿り着きません。

ターミナルに接近してからは、黄色い車に先導されてD79ゲートにスポットインしました。もともと乗り継ぎ便の搭乗開始時刻まで1時間30分あったはずが、遅延により50分になってしまっていましたが、上海到着後にゲートに辿り着くまで更に時間がかかり、結局残された時間は40分。ピンチです。

このあとの展開については次回のおたのしみにしたいと思います。

エアチャイナのビジネスクラスを利用しての感想

価格相応のサービスなので、機内サービスに不満はありません

エアチャイナのビジネスクラス、悪い噂を目にする機会が多かったのであまり期待していませんでした。その甲斐あってか、搭乗後に抱いた感想を一言で述べれば「意外に悪くない」でした。

確かに以前搭乗したANAのビジネスクラスと比較すれば、サービスの差は歴然としていますから、他社のビジネスクラス経験豊富な人から見れば、「何てヒドイサービスなんだ!」ということになるのかもしれませんが、値段を考えれば十分なサービスが受けられたように思います(もちろん、今回のサービスクオリティで運賃が高ければ文句は言いたくもなりますが、安かろう悪かろうと言うところでしょうか…)。座席もフルフラットになる広いシートで、食事もそこそこのレベル、お茶は陶磁器のカップにいつでも注いでくれるなど、費用相応のサービスは提供されていたのではないでしょうか。

CAの振る舞いは「洗練されてはいないが、愛想があってフレンドリー」

機内サービスの満足度はCAの振る舞いによって大きく左右されると思います。どれだけ機内食が美味しくても、担当CAが失礼な人であれば、機内サービスには満足できないはずです。

CAの振る舞いは、「愛想があってフレンドリー」でした。日経の航空会社に比べると私語は多いような気もしますが、接客時にはしっかりと笑顔で振る舞い、不機嫌な仕草は見せません。愛想良く、フレンドリーな接客だと感じました。ANAやJALなどのような洗練された振る舞いではないものの、イラッとすることはありませんでした。

気になった点

ここまで褒めちぎっているように見えますが、もちろん気になる点はいろいろあります。

何よりも遅延

やっぱり遅延しました。乗り継ぎ便がある場合は、乗り継ぎ時間に余裕を持たせた方が賢明です。

上海乗り継ぎでは入国が必要

上海乗り継ぎの場合、上海から先の航空券は入国後のチェックインカウンターで発券する必要があるため、一度入国する必要があります。入国で列に並び、出国・保安検査でも列に並び…。非効率的なのは言うまでもありません。

機内の清掃状況はイマイチ

機内の清掃状況は今ひとつです。細かいゴミが落ちていたり、目に見えない場所には飲み物をこぼした跡が残っていたりと、掃除はあまり行き届いていない印象でした。

食事・飲み物のメニューがないのは致命的

一番致命的だと感じたのは、食事・飲み物のメニュー表がなかったことです。日本語の通じるCAもビジネスクラスにはいなかったので(機内放送にも日本語はなかったので、日本語の通じるCAがそもそも搭乗していなかったのではないでしょうか)、中国語・英語の聞き取りや発話が全くできない人だと、食事・飲み物の注文もできないような状態でした。これは英語のできない人にはあまりに高すぎるハードルでした。

この便以外は食事・飲み物のメニュー表があったので、たまたま自分の搭乗した便が準備不足だったのかもしれませんし、東京~上海線だけメニューがないのかもしれません。ただ、いずれにせよメニュー表がないのは不親切に感じました。

今回はここまでです。

次回は上海空港でのドタバタ劇をお伝えします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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