高松~神戸間を結ぶ交通手段の中で最も安い「ジャンボフェリー」。実は深夜便を使うと、個室が利用できるんです。
追加料金2,000円で利用できる個室の乗り心地がどうだったのか、船内の他の施設も含めてたっぷり紹介するので、ぜひご覧ください。
目次
ジャンボフェリーの乗り方byバス@高松
まずは港へ。高松東港発着、駅からは無料送迎バスでアクセス可能
ジャンボフェリーの高松側出航場所は、「高松東港」です。
高松駅から離れているので、高松駅から県立中央病院経由の無料送迎バスが運行されています。
(今回、私はこの送迎バスを利用しなかったので、写真がありません…。)
ちなみに、高松東港にフェリーが到着したときも、無料送迎バスで高松駅まで行くことができます。
2017年5月現在の時刻表はこちら。臨時便ダイヤの場合には変動するので、ご自身でHPをご確認ください。
高松東港の様子はこんな感じです。夜なので暗くて分かりにくいですが…。
乗船券を購入
中に入るとこのようになっています。
少し右に目を向けると…
これが窓口です。ここで乗船券を購入します。
乗船申込書を書きます
乗船券の購入にあたっては、乗船申込書の記入が必要です。上の写真の右に白い柱が立っていますが、そこに乗船申込書と鉛筆が用意されているので、記入します。
今回は片道切符を購入し、個室料金を追加で支払いました。
料金は、
- 普通片道運賃:1,990円
- 深夜追加料金:300円
- 個室利用料金:2,000円
で、【合計:4,290円】でした。さあ、2,000円を追加した価値はあるのか…。
窓口で切符と個室の鍵・説明書をもらいます
個室を利用しない場合は窓口で切符だけを受け取りますが、個室を利用する場合は切符に加えて、個室の鍵・「個室利用のお客様へ」と題された説明書をもらいます。
今回、個室は101号室をあてがわれました。
通り一遍の注意書きと個室の場所についての案内でした。
「寝過ごさないように気をつけてね」と書かれるぐらいなので、寝過ごす人がいるということなんでしょうね…。
個室利用、本当は予約が原則
個室を利用する場合は、本来は予約が必要です(HP上の記載)。
利用手順として、
- 乗船前々日の12:00までに高松支店に電話して予約
- 乗船前に窓口で「個室を予約している」と申し出る
- そのまま窓口で料金2,000円を支払い、鍵・説明書をもらう
- 個室利用
という流れがHPに説明されています。
ただ、当日の乗船券購入時に空室があれば、窓口でも対応してもらえるようです(高松発の場合は可能でしたが、神戸発の場合は不明です…申し訳ありません)。
ジャンボフェリーに乗船
いざ、乗船!
さて、出航数十分前に乗船が始まりました。
通路を抜けて…
船に乗り込みます。
階段を上がって、まずは2階へ。
ジャンボフェリー2階の様子
2階には、
- イス席
- 女性専用室(シャワールーム・授乳室あり)→撮影していません
- チャイルドルーム→撮影していません
- 売店
- 浴室(男性のみ)
- 化粧室→撮影していません
- 自販機(パンなどの軽食・飲み物)→撮影を忘れました…
があります。
イス席
イス席はこのような感じです。
ソファーのような座席と、バスや特急列車のようなリクライニングシートがあります。
ソファータイプの席は幅が狭いので、横に寝ると身体がはみ出します。寝ることを想定して作られたものではありません(笑)
リクライニングシートはこんな感じです。
写真ではよく分かりませんが、全席の足元に電源コンセントが設けられています。
リクライニングするとこのようになります。
大して倒れないですね…(笑)昼なら良いですが、夜寝るのにはキツいかな…。
売店
おみやげやお菓子、旅のアメニティが購入できる売店が営業されています。
この売店では食べ物を注文し、その場で食べることもできます。
お察しかもしれませんが、うどんも販売されています(笑)
しかも…
うどん至上主義。売店内の座席はうどんを食べる人に譲らなければなりません(笑)
その他、DVDのレンタルもあります。プレーヤーとディスク1枚で300円。
4時間以上の船旅になるので、夜行便はともかく、昼行便では退屈しのぎのいい材料になりそうですね。
ジャンボフェリーの風呂は大浴場!(男性専用)
フェリー内には男性専用の浴室があります。主にトラックのドライバー向けに作られたもののように感じます。
(女性用の浴室はありませんが、女性専用室にシャワールームがあります。)
売店の脇に、浴室への入口があります。これが意外に分かりにくいです…。
通路を奥に進むと、入口があります。
入ると、脱衣所があります。
洗濯機・乾燥機も設置されていました。洗剤は備え付けられていません。
浴室内に誰もいなかったので、撮影させていただきました。(何度か利用したことがありますが、夜の出航後に浴室内で人を見かけたことがありません。)
奥にはサウナもあります(サウナ内の写真はありません…)。
こちらは洗い場です。
シャンプー・ボディーソープ類は備え付けられていないので、自分で用意するか、売店で購入する必要があります(タオルも同様です)。
ジャンボフェリー3階の様子
3階に上がってみます。
振り返るとこんな感じです。
3階には、
- カーペットの座敷室(雑魚寝スペース)
- ベンチ
- マッサージチェア
が備えられています。
カーペットの座敷室
雑魚寝できるカーペットの敷かれた大広間があります。カーペットはお世辞にも柔らかいとは言えませんが、空気清浄機が設置されているほか、コンセントも40口以上あり、設備は比較的充実していると思います。
この便は深夜便だったので、明かりは控えめにされていました。出航後は更に暗くなります。
ベンチ・マッサージチェア
大広間の外にはベンチ・マッサージチェアが設置されており、このベンチで寝る人は意外にも多いです。カーペットより柔らかいからかな…。
右に見えているのが大広間の入口、という位置関係です。
奥にマッサージチェアが見えます。
ただ、ここは夜でも明るいので、アイマスク必須だと思います。
ジャンボフェリー4階の様子
なんと、4階もあるんです。
4階には
- カーペットの敷かれたコーナー
- ゲームコーナー
があります。
カーペットの敷かれたコーナー
ここも明るいので、寝るにはアイマスクが必須ですね。横のゲームコーナーから聞こえる音も気になるところです。
ゲームコーナー
ゴザの敷かれたスペースもありました。
予備のゴザもありました(笑)
このゴザを他の場所に持ち出して利用している人もいました。ただし、3階の大広間への持ちこみは禁止されています。
ジャンボフェリーの個室
個室の場所
さて、いよいよ個室へ入室します。個室には、船の屋外からしか行けません。
こちらが乗船入口です。
ここから左に目を向けると…
少し進むと…
個室への入口が現れます。至る所に「個室」のはり紙があります(笑)
この扉(結構重いです)を開くと、個室への廊下があります。
今回の私の部屋101号室は一番奥なので、更に奥へ進みます。
個室内の様子
それでは、個室を開けてみます。受付でもらった鍵を使って扉を開くと…
真っ暗だったので、自分で電気をつけました。
ちなみに、HPから拝借した見取り図はこちらです。
布団シーツ・枕カバーは自分でセッティング
予め掛け布団・敷き布団・枕がセッティングされており、シーツの入れられたカバンが上に載せられていました。
カバンの中はこんな感じです。
- 敷き布団用シーツ・掛け布団用シーツ(同一のものです)
- 枕カバー
の3点が入っています。これを自分でセッティングして寝ます。
※寝間着はありませんので、必要に応じて自分で用意しなければなりません。
その他室内設備(耳栓・電源コンセント)
室内には電源コンセントがありました。(以前はなかったようです。)
その他、耳栓が用意されていました。
青い箱は、もらった鍵を返却するケースです。
下船の際は、鍵をこの箱に入れて退室するだけでOKです。
以前は到着30分前までに売店の受付まで鍵とシーツを返却しなければならなかったようですが、個室から直接下船できるようになったとのことでした。
ジャンボフェリー神戸到着後のバス利用
三ノ宮駅まではバスで接続。運賃は210円
到着する神戸港(神戸新港第3突堤)の場所はこちらです。
ここから三ノ宮駅まではバスで行くことができます。バスはジャンボフェリー到着にあわせて運行されており、所要時間は5分程度、運賃が210円かかります。信号の巡り合わせが悪く、いつも5分ぐらいかかります。
ちなみに、歩くと20分程度です。散歩がてら歩いてみても良いかもしれません。
ジャンボフェリーの個室を利用してみての感想
エンジン音・震動が響く
この個室、船のエンジンルームに近い場所にあるのか、エンジンのウンウン唸る音が響きます。震動もそれなりにあります。夜行バス等に比べればまだマシですが、少し気になるレベルです。
私は耳栓があまり好きではありませんが、エンジン音が結構気になったので、今回は耳栓を使うことにしました。耳栓をつけると、エンジン音は随分マシになりました。
※ただ、耳栓をつけると携帯電話のアラームが聞こえにくくなるので、乗り過ごし注意です(笑)
震動は耳栓をつけて騒音をシャットアウトすれば、それほど気にならなくなりました。
大型船なので揺れは気にならない
船で横たわると揺れが気になりそうですが、大型船だからか、揺れはほとんど気になりませんでした。出航したことに気付かなかったぐらいです。(そもそも瀬戸内海が大波の立ちにくい内海だからかな…)
ただ、揺れが皆無というワケではありませんので、不安な場合は酔い止めを飲んでおいた方が賢明です(これは個室利用に限ったことではありませんが…)。
ちなみに、揺れに身を預けておけば(揺れに逆らう動きをしないように気をつければ)、船酔いはしにくくなります。
ちなみにちなみに、いざ酔ってしまった場合は、海に飛びこんでしばらく浮かんでおけば、酔いはすぐにおさまります。客船でやったらマズいですが…(笑)
2,000円追加の価値はあるか?
快適なのは間違いありません。しかし…
- 混雑していない時期であれば、答えは「ノー」
- 混雑している時期であれば、答えは「イエス」
です。
理由は、
- 乗船時間が4時間半程度しかないので、個室でもどのみちゆっくりはできない
- 混雑している時期でなければ大広間でも十分横になれる
- 明るさはアイマスク・タオルを使って自分で対策可能
- 騒音は耳栓を使って自分で対策可能(耳栓は売店で無料でもらえます。)
- 大広間のあるフロアよりも個室の方が騒音・震動が大きい
といった点です。
個室料金が1,000円なら、混雑していない時期でも利用価値アリかなと思いますが、そもそも安いことが魅力のジャンボフェリーで、2,000円は結構な出費。混んでいない時期であれば大広間で十分だというのが自分の感想です。
逆に、混んでいて大広間でゆったり過ごせない場合は、2,000円払ってでも個室を利用する価値はあると思います(争奪戦になりそうな気がしますが…)。
今回は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
高松に住んでおりますが、関西へ行く際、フェリーは時間がかかるので…と敬遠しておりました。
深夜便に個室があるとは。。。
今度、使ってみたいと思います!
コメントありがとうございます!
個室と言っても、そんな大それたものではありません…(笑)。ただ、雑魚寝よりはラクかな~っていうぐらいのお気持ちで使ってみてくださいね(^^)
今回、佐柳島(さなぎじま)で、ネコちゃんに会いに行く為にジャンボフェリーを利用します。今回で利用は3回目(過去2回いずれも深夜便で、今回も深夜便の予定)です。短距離がゆえに鉄道はもちろんのこと、バスですら深夜便がない(愛媛県や高知県ならある。しかもほぼ同距離の愛知県や岐阜県へ行く深夜便のバスは複数ある)ため大変重宝しています。ただ、今年度(2019年度)4月から週末や深夜便の加算額がそれぞれ200円値上げとなり、各500円となりましたので該当便に乗船する場合は注意が必要になります(ただし、往復で利用する際に往路便が加算額該当便の場合は加算額は往路便のみでよく、復路便については往路便で利用した便に関わらず加算額不要)。それでも週末の深夜便利用の場合はバスの早割とほぼ同じ価格なので大変ありがたいものです。